手術のご案内
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〒812-0017
福岡市博多区美野島4-5-3
竹下駅より徒歩7分 駐車場あり
当院についてはもちろん眼の事でご相談があればお気軽にご連絡ください


房水とは眼内で産生される液体のことで、眼内をこの房水が循環し排出されます。
この房水の循環によって、ほぼ一定の圧が眼内に発生し、眼球の形状が保たれています。緑内障は房水の排水口が目詰まりを起こし、房水排出がうまくできなくなることで眼内の圧力(眼圧)が高まり眼の中の神経が傷む病気です。その結果、物が見える範囲(視野)が徐々に狭くなり、視力が低下してきます。緑内障の治療は基本的には眼圧を下げる点眼で行いますが、点眼だけでは眼圧コントロールができない場合には手術が必要となります。現在の医学では神経網膜(視細胞)が一度傷んでしまうと適切な治療を行っても、神経網膜を元に戻すことは困難です。このことからも緑内障治療で大事なことは、早期に病気を発見して適切な治療を開始することが大事といえます。
ただし、緑内障では視野異常を自覚することが少なく、眼科受診時の検査で初めて指摘される方や進行してしまった状態で見つかる方がいらっしゃいます。緑内障手術は点眼治療でコントロール不良な眼圧を下げることができます。
緑内障手術を受けることで見え方が良くなるという訳ではありませんが、神経網膜がこれ以上傷んでしまうのを防ぎ、視野異常や視力低下の進行を抑えることができます。
緑内障手術は基本的には流出路再建術と濾過胞再建術に分かれます。流出路再建術は排水口の目詰まりを取る治療です。 一方、濾過胞再建術は房水をもともとある排水口ではなく結膜という白目の膜の下に排水できるようにする方法で、目詰まりをとるだけの流出路再建術では眼圧が十分下がらないと判断した場合に選択します。ただし、濾過胞再建術は流出路再建術と比較して眼圧下降効果に優れていますが、低眼圧や感染などの術中術後合併症を来しやすく、どちらの術式を選択するかどうかは患者様の眼圧や視野、排水口の状態を考えて判断していくことになります。
緑内障手術は医療技術・器機の進歩により、日帰り手術で安全な治療が可能となりました。眼圧がかなり高い状態にある時には緊急性を要する場合もあります。当院では最新設備を備えて熟練したスタッフと技術を用いて安全かつ確実な手術を行っています。


緑内障手術の対象となる疾患は、主に点眼で眼圧コントロール不良な開放隅角緑内障、閉塞隅角緑内障、落屑緑内障、ステロイド緑内障、血管新生緑内障などが適応となります。
当院では最新のALCON 社製コンステレーション® 硝子体手術装置を用いて手術を行います。
顕微鏡はZeiss 社製Lumera T®を用いて手術を行います。いずれも最新の手術システムを使用しています。

「最小限の侵襲で、最大限安全な手術」を目指して手術を行います。なるべく結膜を大きく切ることはせず、手術中の眼圧変動は極力避けるようにし、手術時間の短縮、術後乱視の軽減、早期の術後視力回復を実現し、手術リスクを出来る限り低くするようにしています。

手術時間は白内障と異なり病状によって大きく左右されます。30分~90分が目安ですが、顔と同じように眼も個人によって大きく異なります。なるべくスピーディーに行うことも大事ですが、しっかり治療することが何よりも大事ですので、短時間かつ精度の高い手術を心がけています。

神経網膜は一度傷害されてしまいますと、現代の医療では機能を回復させることは困難です。
緑内障手術は点眼でコントロールできない眼圧を下げることができ、神経網膜がこれ以上傷んでしまうのを防ぐために行うものです。緑内障の治療は視野異常や視力低下が進行してしまう前に適切な治療が必要となります。
最大限の点眼治療で眼圧コントロールが悪く、視野障害が進行している方は、時期を逸することなく手術を選択することが必要となる場合があります。